漢方による症例・治験例を少しだけ掲載しております。
漢方相談を考えられる時のご参考になれば幸いです。
漢方薬名については、自己判断での間違ったご使用を避けるために伏せております。
腰痛・坐骨神経痛
腰痛・坐骨神経痛に対する漢方治療例
40代の男性。立ち仕事。何度かぎっくり腰を起こしている。
このところ腰痛が長引き、右殿部から膝の裏側にかけて痛みとしびれを伴う坐骨神経痛が出ている。
糸練功で腰部からチェックしていくと、第4腰椎あたりから右側の坐骨神経に沿って、膀胱経の陰証を確認。働き盛りの世代の坐骨神経痛に多い薬方の適するタイプと見られる。
薬方Aを選ぶ。20日ほどして、少し良いようだが、まだ痛みと腰の重だるさは強い。薬方Aに、代謝を活発にする補助剤を検討し同時服用とする。
更に、腰部の筋肉のこわばり(東洋医学では経筋証と呼ばれる)をとるために外用をひとつ補助とする。
その後の経過を伺うと著効であった。痛み・重だるさは補助剤を足してから急速に改善。
その後は症状が軽くなったので服用しない期間がしばらくあった。何度か腰痛がぶり返したが、その都度服用をして、以前のような痛みも坐骨神経痛も現在は再発していない。
それから今までに同様の症例を多く経験した。患者さんの状態によっては、カルシウム・ミネラル製剤が必要なタイプもあり、急性部分と慢性部分を別々に治療しなければならないタイプも経験している。
(参考:この患者さんに使った漢方製剤・補助剤の価格)
薬方A 20日~1ヶ月分 12,000円
代謝を活発にする補助剤 1ヶ月分 4580円
経筋に対する外用 10回分 1100円
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膝関節症・股関節症・骨折
膝関節症・股関節症・骨折などの骨証に対する漢方の働き
変形性膝関節症などの軟骨組織と骨の再生不良に関係する疾患に対して漢方治療で一定の成績が認められるようになってきたので紹介します。
変形性膝関節症の患部を糸練功で調べると、防已黄耆湯関連の証がみられることが圧倒的に多い。※防已黄耆湯単独の証は少ない。
ある60代の女性は、起立時、歩行時、階段の昇り降りにおいて顕著な痛みを訴えられた。痛む膝関節を糸練功で調べると胃の腑、陽証に防已黄耆湯加麻黄証がみられる。
防已黄耆湯に発散の方意があるR青皮製剤を兼用したが改善が遅い。その後方意を再検討して、V接骨木葉製剤+代謝改善補助として、滋養強壮効果のある製剤を組み合わせて代用方を組んだところ、それ以後顕著な痛みの減少が始まり、正座は出来ないが日常で強い痛みを感じることがなくなってきた。
少し無理をしたと思われる後には患部と手掌での反応が強くなるが、安静にして回復を促すと反応もだんだん小さくなって来て、以後は順調な様子である。
この患者さんが使用した漢方1ヵ月分の価格 (参考)
V接骨木葉製剤 12,000円 滋養強壮の製剤 4,367円、各税別)
(同じご病気でも、状態や体質によって漢方は変わります)
その後、変形性股関節症で慢性的な痛みを訴える患者さんの相談を受けた。
患部を糸練功にてチェックしてみると、膝関節症にみられた証とほぼ同じタイプとみられる。
現在数例の患者さんで経過を調べているが、来店時は伸ばすことが出来なかった足が伸び、激しい痛みは消失。糸練功でチェックしている限りでは順調に推移している。
この方意が骨再生と何らかの関連があるのではと思っていたところ、次のような相談を受けた。
骨折後に外科的処置をしたが、支えていたプレートが離れてきて骨が着かないという女性。
患部を糸練功で調べると防已黄耆湯関連の証を呈している。煎じ薬から始めたが、服用が大変なせいもあり、なかなか効果がみられない。
糸練功でチェックすると、膝関節の患者さんに用いたのと同じ代用方でもいける感じがする。
代用方に変更したところ痛みが軽減。安静第一をお願いする。翌月のレントゲン検査で骨芽細胞の発生が確認され、担当の医師も驚かれたという。
その後継続治療し糸練功で順調な様子を確認していたところ、ついに骨が着いたとの連絡を受けた。
人間の身体は常に新陳代謝を繰り返しています。
皮膚は4週間、血液が3~4ヶ月、骨はいちばん遅くて2年半程度と言われます。
ゆっくりと骨が再生しているのは間違いないのですが、再生する力に対して加わる負荷が強いと治っていかないと思います。
治していく時期は日常生活での負荷に充分に注意をしましょう。かなり良くなってから、再発防止に運動の養生が必要になると思われます。
からさわ薬局では、コンドロイチンは発売された当初から(もう何十年も前です)扱っています。
コンドロイチンやグルコサミンは確かに良いですが、それだけでは不十分な場合があり、漢方の考えを応用することでより効果的になることがあります。
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自律神経症状
自律神経症状に対する漢方治療例
からさわ薬局では自律神経症状、神経症の漢方相談は非常に多い。
激しい動悸やめまいなどの不安発作を起こすパニック障害、ストレスによる知覚神経の異常が発端となるシビレや痛み、気分が晴れない軽度のうつ症状、情緒不安、喉のつまり、吐き気、不眠症などの睡眠異常、様々な神経症状の漢方治療をしてきた。
今回の症例は、心配症の女性にわりと多い神経症の漢方治療例を紹介。
40代前半の女性。軽いめまいと頭痛があり、なんとなく息苦しくなるが深呼吸が出来ない感じ。仕事が忙しいときなどに動悸が出やすい。吐き気もある。
頭部で自律神経・神経症が現れやすい反応を糸練功でチェック、右手上部から大腸の腑病を確認(※東洋医学の臓腑経絡であり西洋医学の大腸の異常ではありません)。
気と水の停滞に胃腸虚弱を兼ねた漢方薬方が適し、不安発作の頓服として牛黄・麝香の入った伝統薬を補助とする。
1ヶ月ほどで動悸はほとんど気にならなくなる。3ヶ月ほどで寝不足をしたときに軽いめまいがする程度で症状が全般に軽くなってきた。その後、お薬が途切れることもあったが、9ヶ月後には軽い喉のつまりを感じることがあるという程度になり、当初の諸症状は消失。自信をもたれたので、そこで漢方治療を一旦終了した。
(参考:この患者さんに使った漢方製剤・補助剤の価格)
気と水の停滞+胃腸虚弱の漢方薬 14日分 5,180円~6,860円
不安発作の頓服 10回分 1,000円
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関節リウマチ・心の痛み
リウマチの患者さんでの不思議な経験
No.100649 昭和18年生れの女性。平成18年11月に初回のご相談。
症状は、4年ほど前に右手中指にトゲが刺さったような痛みを感じた。3年前、右足首が痛くなったが、最近はあまり気にならない。2年前より右手首が腫れて、指が太くなった。いちばん痛いのは、左足首と左足の下がつけないくらい痛くなる。これは今年から。時々胸がきゅんとなる。
病院ではリウマチの診断でした。リ○○○レックス、高血圧に対してディオバンが投薬されていました。
炎症の状態など、検査値の推移などを知りたいが、質問しても「解りません」という。リ○○○レックスを飲むとなんだか調子が悪いのでしっかり飲んではいらっしゃらないようでした。
痛む患部を糸練功で調べながら反応する箇所をみていく。リウマチの診断であるので、リウマチに使う薬方群の適不適を検討していくが、適するものに行き当たりませんでした。
引き続き、患部の反応と他の箇所との関係をみていくと、患部と五志の憂と呼ばれるストレスの影響による部分の関連が深いと思われます。
更に問診をすると、発症時期に大きなストレスがあったことが確認されました。
患部と五志の憂に重なる大腸の腑、陰証に対して、理気・利水を兼ねた漢方薬を選薬しました。五志の憂を更に調べ、もう一点の小腸の腑、陽証に対して、気の上衝に対しての発散の漢方薬を選出しました。これで良いのか半信半疑だったので、まず7日分だけで様子を見るようにお願いしました。一般的なリウマチに対する薬方は出していません。
それきり、患者さんが来局されませんでしたので、これは上手く行かなかったかなと思っていたのですが、その翌年の2月になって再来局されました。お話を伺うと、飲んでいたら調子が良かったとのことでした。最近、またチクチクと電気が走るような痛みが出てきたとのことです。それから、二種類の漢方のうち、大腸の陰証に対して出したお薬が特に効いているようだ、とのこと。
再度、糸練功でチェックすると、確かに大腸の陰証の反応がまだ強く感じます。大腸の陰証に対する同薬方のみに絞り、30日分をお出しして経過をみていただきました。
その後、ご来局がないのでどうされたかな・・・と思っていたら4月にご来局されました。またしばらく調子が良かったが、寒さにあたると痛むとのことです。再度チェックし、同じ薬方でまた30日分をお出ししました。患部の状態は悪化しているような感じは見受けられないのです。
今度はお薬がなくなる5月に来局され、食べ過ぎた時に腫れやすい感じがするが、当初に比べて激しい痛みはなく、調子は良いとのこと。一般的なリウマチに対する漢方薬は一切つかっていませんでしたので、このままで良いのかと悩みました。リウマチという診断である以上、検査数値がやはり気になるので、なるべく病院で検査を受けて結果を教えて欲しいとお願いしました。
患者さんは、それきり来局されませんでした。
その患者さんのことが気になりながらも、忙しく過ごしていたある日のことです。札幌の漢方系の勉強会で講師を務めて、終了後に大先輩が食事に誘ってくださいました。その食事の席で、大先輩は私の耳元でそっと「先生、この患者さん憶えていらっしゃいますか」と、このリウマチの女性のお名前をおっしゃいました。
「もちろんです、気になっていました。先生のところに行かれましたか?」と尋ねますと、なんとその患者さんはこの大先輩の古くからの知人とのことでした。
大先輩は、この女性がリウマチになったと聞いて、リウマチに対する漢方薬で手を尽くされたそうですが、改善しなかったそうです。
その後、どこで聞かれたのか私のところに通ってから調子が良くなられ、この女性から大先輩にその報告をされたとのことでした。大先輩は、私がお出しした薬方をみて驚かれ、その後もこの女性が元気で過ごされていることを教えて下さいました。
「驚きましたよ、頑張ってください。」と、励ましていただき、感激した思い出です。
この患者さんにお出しした漢方薬の価格
大腸の陰証に対する理気・利水の漢方薬 1ヵ月分 11,025円
※同じご病気の名前でも、ご病状や体質によって使用する漢方も価格も変わります。
これは「心の痛み」が「身体の痛み」として現われた例です。本当にリウマチだったのか、検査値はどうだったのだろうと、今でも疑問に思うところがあります。
リウマチの漢方治療をしていく場合、検査値は非常に参考になります。痛みが続いていても、検査値が下がっていく時は、その後に痛みがとれてくるのが一般的です。
今回紹介させていただいた例は、特殊な例です。他のリウマチの患者さんでは炎症に対する漢方、関節の再生に必要な漢方、自己免疫の異常を起こしやすい体質に対する漢方を優先順位を考えて組んでいくのが通常です。
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予約制漢方相談のご紹介
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片頭痛
慢性の片頭痛の漢方症例
だいぶ前のものですが、思い出に残る症例を掲載します。
初回相談平成14年7月。45歳女性、慢性の片頭痛。肩こり酷く、生理前に症状が悪化する。生理周期は25日~30日。漢方薬店で加味逍遙散、桂枝茯苓丸などを試したが効果が無かった。足が浮腫みやすい。子供の頃からしもやけになりやすく、手足が冷える。冷房が入ると途端に肩がこる。食欲は、本人としては普通。胃腸症状なし、生理前にやや便秘。水分の摂取は多い様子で、汗はかかない。小便は多い。
舌診は、苔なくやや湿、太陰病。病院ではエルゴタミン製剤などの投薬を数年受けているが、改善しない。
問診事項から、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、または呉茱萸湯や温経湯、その他桂枝人参湯、半夏白朮天麻湯などが予想されたが、糸練功で百会、頭部を調べると1合に脾の虚証が強く認められる。
適方は意外にも四君子湯であり、前記の処方は適さないと思われた。四君子湯エキス剤1/2量で服用していただいた。四君子湯のみで、1ヵ月様子をみることにした。
8月。前回の服用からしばらくして、全く痛みを忘れたと言う。痛みが無いので、薬がなくなりそうになったので1日1回の服用に減らしていた。薬が切れてから、また時々痛むので次の薬を頼まれた。
11月。服用後は痛みが無かったが、ついでがあり来店。当日の服薬は無くて、脾の虚はだいぶ改善されているように感じた。
嘘のように症状がでないとのこと。念のために、もう少し続けて四君子湯を飲んでいただくこととした。
その後、再発していないものか、だいぶ経ちましたけども時々思い出します。
漢方薬を飲んでいると、その薬方の目標とは関係がなさそうな症状が不思議と取れてしまうことがあります。不思議ですが、漢方の醍醐味だと思います。
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疲労・無気力
疲れが取れず、無気力を訴えられた女性
No.100787 40代の女性。主訴は2年位前から疲れが取れにくく、身体がだるい。無気力。みぞおちが硬くなる、吐き気がする、むくんでいる気がする。
病院での血液検査、エコー検査などでは異常をみとめませんでした。
なんとなく暗い表情で来局されました。
お話を伺っていると、どうやら生活環境の変化と発症時期がほぼ同じようでした。
ストレスとの関係が考えられるので、お顔つきからふと思いましたので「のどの辺りに違和感が出ませんか?」と尋ねましたら、非常にビックリされて「水も入っていかないようなときがあります。病院では食道にも異常がないといわれました。」とのこと。
糸練功でストレスと関係深い五志の憂の反応点を調べていくと、非常に強く右手上焦に対する陰証の反応を確認しました。
選んだ漢方薬は、日本漢方で経験的に使われる二薬方の組み合わせが適方とみられました。服用に適した比率を糸練功で検討し、半月分をお出ししました。
半月後、何となくだるさが取れた感じですとおっしゃいます。のどのつまりは軽くなり、しばしば飲んでいた胃薬は飲まずに過ごせたとのことでした。
同じ漢方薬の比率をチェックして、ほぼ前回と同じようにお出ししました。
更に約半月後、のどのつまりはほとんど忘れており、吐き気もおさまっています。まだなんとなく、むくみがあるように感じるとのことでした。薬方は同じまま様子をみていただきました。
最初のご来局から2ヶ月目には、だるさや無気力なかんじは前のように感じなく、胃症状もなく、むくみも気にならずに過ごされています。
再発防止に向けてもう少し体質改善をしていただきました。
生活環境の変化は、良い方向にも悪い方向にもはたらきます。この例では、生活環境の変化が大きなストレスとなり、「だるさ、疲労感、無気力」といった症状として現われたのかと思われます。
慢性的に続くだるさの原因は様々です。必ず病院を受診して、何らかの異常がないか、しっかり調べられることをお勧めします。「調べてみてもどこにも異常がない」と言うことがはっきりした場合は、「気の病」も考えられます。からさわ薬局の漢方薬がお役に立てることがあります。
咽のつまりを訴えられる女性は意外と多く、経験的にお顔つきでなんとなく解ることがあります。
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突発性難聴
突発性難聴が早期に改善した男性
50代の男性。突発性難聴で左耳がガーガー鳴り出した。以前に、からさわ薬局でお買い物をされて当薬局をご存知だったらしく、お電話をいただいたが電話も一方的にお話されるだけでこちらの話はうまく聞き取れない。とにかく来ていただくことにしました。
発症する前に大勢の前で話すことがあり、非常に緊張した。来局時はやや顔面が紅潮した感じで、とにかくひどい音が鳴り続けているとのこと。
左耳を糸練功でチェックすると非常に強く異常を感じる。左耳で捉えられる異常は、ストレスの影響を受けやすい五志の憂の反応穴にも重なる。
経別脈診部をチェックして腎の陽証と判断し、本間棗軒の経験方である二薬方の合方を適方と判断し、それぞれの配合比率をチェックして2週間分をお出しした。
2週間後、どの程度治まってくれたものかと心配しながらご来局を待った。
来局されると、2週間前のあの緊迫感はなく、こちらの言葉もすっと通じる。
聞けば、数日で耳鳴りが減少し、現在は「もう治った気がします」とのこと。
再度、左耳を糸練功でチェックすると、確かに勢いがかなり弱くなっていました。
念のため、再発防止のレベルまで漢方を飲んでおいてくださいね、とお願いし、薬方の配合比率をチェックして2週間分をお渡しした。
後日連絡があり、「もうまったく気になりませんので、しばらく様子を見ます」とのこと。
通常、病院に長く通院されて症状が一進一退の場合に漢方相談に訪れる患者さんが多いのですが、この男性は発症後数日でご来局されました。
初期に調べると、ご病気も浅かったせいでしょうが、想像以上に早い回復をみられることを経験しました。
一般的にはストレス(五志の憂)の反応との関係を重視し、気の上衝に対する薬方を主に用いていますが、時に耳管炎様の反応とみられるものが混在している場合もあり、その場合は浅田宗伯翁が耳聾に用いた経験方との組み合わせで考えることもあります。
ご病気の発症から時間がたっていたり、潜在的な長期のストレスとの関係がある場合、なかなか漢方でも治るまで時間がかかる場合もございます。
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味覚障害
味覚障害の漢方治療
味覚障害で病院を受診した患者さんは、ほとんどこれといった器質的な異常がみられない。
亜鉛不足ではないかとの説があるため、亜鉛含有製剤を投与される場合があるが改善しない場合が多い。
他店で亜鉛を豊富に含む牡蠣肉製剤などを買って飲まれた方もいるが、それほど効果的と思われないで相談にこられる。
味覚障害で漢方相談に来られた患者さんを調べていくと、知覚神経の異常ではないかとみられる場合が多い。知覚神経症状はストレスとの関係が強く、漢方的には気の病である。
人によって、気と水の病であったり、気と血の病になっていたりすることがあるが、気に働く薬味が重要である。
舌部の反応と、ストレス自律神経の影響をみる五志の憂の反応がほぼ一致し、上部の発散に働く桂枝甘草の組み合わせを含む薬方で改善するケースがほとんどである。
最近の例では、あるとき食事の味がおかしいと気がついて味覚異常を発症した50代の男性。
病院治療で改善しないために家族の勧めで来局されたが、調べてみると知覚神経症状と思われる舌部の反応と五志の憂の一致があった。桂枝甘草系統の気剤を中心に漢方治療を行なった。数週間でいくつかの味が明確になってきて、数ヵ月後にはほぼ味覚が正常に戻った。すでに漢方治療を終えているが、その後も経過は良好な様子。
改善期間は患者さんによって差があるが、最初の数週間~1ヶ月半くらいが、なかなか思うように自覚症状が改善しない。しかし根気よく治療していると、あるときから改善速度が速くなり、一度症状がとれてくると、そのあとはそれほど改善するのに苦労しないことが多い。
通常は体質をみて一薬方を基本とし、気剤を強める補助剤を併用する。最近は、脳内の気を通す働きを助けるとみられる降香含有製剤を補助剤としておくと改善が早いのではないかとみている。
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腰痛について(その1)

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