60代の女性。
夜、なかなか寝付けない。寝ても1時間〜2時間で目が覚めてしまう。新型コロナウイルスに感染し、症状が回復した頃から、ソワソワして不安感が出るようになってそれから眠れないとのことでした。
不眠の状態を調べてみると、やや興奮性で軽度の血熱を伴った不眠に対する漢方薬が適するタイプと判断して漢方治療を始めてもらいました。
漢方薬を飲みだすと徐々に眠れるようになってきたのですが、中途覚醒がなかなか改善が遅い感じがして、しばらく経ってから鎮静のミネラルの働きが必要ではないかと思われる部分があることに気がついて、今までの漢方薬にミネラルを補助する形で方針を修正して行きました。
それから徐々にまとまった睡眠が取れるようになってきて、気分的にもソワソワする感じがなくなってきたようでした。
良い状態がしばらく続いてから漢方薬を大幅に減量し、また再発がない状態をみて、約1年ほど経って漢方治療を一旦終了としました。
古典に記載された漢方薬の通りの不眠と思いましたが、古典に書かれていないが応用すべき鎮静の方法を補助する方法をみつけてそこからかなり改善が良くなった経験です。
臨床をやっていると、古典にも解説書にも書かれていないが、応用するとこういうやり方もできるだろう、というケースに遭遇します。
最初はおっかなびっくりですが、何年もこういった事例を積み重ねてきたことで間違いないと思えるようになった方法がたくさんあります。