ニキビの漢方治療

ニキビ(尋常性ざ瘡)も漢方で改善できる症状のひとつです。女性に限らず男性でも悩むものです。塗り薬も以前より進化しており、皮膚科の治療で良くなるものも多いですが、なかなか改善しない場合は漢方も良い選択肢です。

ニキビの漢方治療について

ニキビは、毛穴の中で皮脂や古い角質がたまり、炎症を起こすことでできる皮膚のトラブルです。

皮脂が増えたり、毛穴の出口の角質が厚くなったりすると、毛穴が詰まりやすくなります。そこに皮膚に常在するアクネ菌などが関係して炎症が起こると、赤く腫れたり、膿をもったニキビになったりします。

思春期にはホルモンの影響で皮脂が増えるため、ニキビができやすくなります。大人になってからのニキビでは、食生活、睡眠不足、ストレス、生活リズム、乾燥などが関係することもありますが、ホルモンバランスは大人のニキビにおいても重要な要素です。

また、一般的なニキビの他に、高プロラクチン血症などのホルモンの病気が背景にある場合がありますが、こういったタイプもからさわ薬局では治療方法を見つけています。

ニキビの陰陽虚実

漢方でニキビを治療する場合、必ずニキビの状態の陰陽虚実を鑑別します。

◯発赤の状態
・はっきりと赤く充血が強いものほど陽証、実証
・白っぽく見えて充血の弱いものほど陰証、虚証
◯隆起の状態
・大きく隆起するものほど陽証、実証
・あまり隆起が目立たないものほど陰証、虚証

このようにニキビの状態を漢方的に鑑別して治療方針を考えます。

陰証・虚証のニキビの漢方

陰証・虚証のニキビは、血流量を安定させてホルモンバランスを整える漢方薬を中心に検討します。

陰証・虚証のニキビに用いる漢方処方例
当帰芍薬散
温経湯

温経湯は陰の瘀血のように見えて、陽の瘀血の牡丹皮を含むところから見分けが難しいところがあります。

陽証・実証のニキビに用いる漢方処方

陽証・実証のニキビでは、血の熱を取るもの、解毒機能を高めるもの、鬱血を取って血流を安定させてホルモンバランスを整えるものなどを検討します。

陽証・実証のニキビに用いる漢方処方例
桂枝茯苓丸
加味逍遙散(虚実中間)
桃核承気湯
十味敗毒散(虚実中間)
清上防風湯
荊芥連翹湯(虚実中間〜実)

ニキビの漢方のひと工夫

漢方の中には抗菌的な働きを示すものがあり、そういった漢方を上記の基本となる漢方薬と上手く組み合わせることで、改善が早くなります。
これまで、アトピー性皮膚炎や掌蹠膿疱症などの様々な皮膚疾患を治療してきた経験があるので、ニキビにも応用できるものがあります。これは技術が必要だと思います。

日常生活で気をつけること

食生活

まず甘いものを減らします。そして、皮脂の増加をもたらす油っぽいものを減らします。
みなさん気をつけていることが多いですが、念のため。
肉や魚のタンパク質は皮膚の再生に必要な栄養です。油っぽいものを減らしても、肉や魚もちゃんと食べないとなかなか改善できません。調理方法に気をつけましょう。
また、陽証・実証のニキビでは、血の熱を取り、解毒機能を助けるために、緑の野菜を多く摂ることを心がけます。

生活リズム

睡眠不足はお肌の敵です。これもみなさんのほうが良く感じていると思いますが、念のため。遅い時間の食事もできるだけ控えましょう。

洗顔について

ニキビは「不潔だからできる」というものではありません。洗いすぎたり、強くこすったりすることでかえって悪化させることがあります。

やさしく洗うこと、洗いすぎないことが大事です。皮脂は必要があって分泌しており、皮脂によって自分の肌を守っています。洗うときはまず手を先に洗い、清浄な手で洗顔しましょう。

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