掌蹠膿疱症の漢方治療の可能性
私が漢方を始めたばかりの頃、ある方から掌蹠膿疱症のご相談を受けました。
問診してお客様の体格や体質から考え、一貫堂(体質を重視した日本漢方・後世派の一流派)漢方のある薬方を体質改善におすすめしたところ、不思議と短期間に皮膚症状が改善されたのが初めての経験でした。
以後、噂を聞いてご来局された患者さんを調べていくうちに、かなりひどい掌蹠膿疱症も根気よく漢方治療をすると見違えるようにキレイになっていくのを何例も経験しました。
ひとつ治療パターンを見つけると、またそれでは改善できない事例にあたり、他の方法を検討してを繰り返していきました。
掌蹠膿庖症のタイプ別の漢方治療
こうして、からさわ薬局では多くの症例を検討していった結果、以下のような大きく分けて4つのタイプとそれに適する漢方治療のパターンをみつけています。
- 燥証・一貫堂解毒証・血熱タイプ
- アレルギー・血毒+水毒タイプ
- 食毒タイプ・一貫堂臓毒証
- 太陰病の瘀血・手掌煩熱タイプ(ほてりを伴う)
圧倒的に多いのは燥証・血熱タイプです。血の解毒とガサガサする皮膚を血流を整えて潤し再生するタイプです。
アレルギー・血毒+水毒タイプはまれに見られ、見つけるまで苦労しました。
食毒タイプは実際には少ないですが、初めて漢方で改善したのがこのタイプでした。
太陰病の瘀血タイプは、一般的な手荒れに対してはよく考える漢方薬ですが、掌蹠膿庖症の診断の方で条件に当てはまる場合に考えます。
近代の漢方の書籍にもいくつかの処方が書かれています(三物黄芩湯など)が、それらも間違いではありませんが実際の患者さんで見るとごく一部分だと思います。
また、患部の膿疱自体は無菌性であるものの、抗菌的に働く生薬を基本の漢方薬にうまく組み合わせることで劇的に改善が進む事例があります。
今後も多くの患者さんの症例を調べていくことで、より精度の高い治療パターンが出来ると思って研究を続けています。
手袋をして暗いお顔で来店していた患者さんが、あるとき手袋なしでにこやかに来店されるのは何ものにもかえがたい喜びです。
どうか困っている方のお力になれますように。
皮膚疾患全般に言えますが、食事では以下のことに気をつけます。
これは血の解毒を促すことと、「炎症の起こりやすさ」を抑えるために必要な食養生です。
- 控えるほうが良いもの
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- できるだけ甘いものを食べないこと
- 脂っこい食事はなるべく控えること
- 積極的に食べるほうが良いもの
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- 緑の野菜を多く摂ること(種類を問わず、葉緑素を含む緑のやさい全般)
西洋医学的にはわかっていないことが多い病気のひとつですが、漢方的にはタイプを見極めて適切に漢方薬を選び、食養生に気をつけることで改善できるケースが非常に多いと思います。
掌蹠膿疱症性関節炎について
掌蹠膿疱症の合併症として、掌蹠膿疱症性関節炎が知られています。
掌蹠膿疱症の患者さんの10%〜30%程度にみられると言われており、痛む場所は多くは鎖骨周辺から起こります。それ以外に、首・腰・手首などに痛みが起こる場合もあります。
掌蹠膿疱症性関節炎の患者さんの痛む場所を糸練功を用いて調べると、掌蹠膿疱症性関節炎も掌蹠膿疱症本体の治療とまったく同じ漢方薬が適することがわかります。
そして、掌蹠膿疱症に対する漢方治療を続けていくと、痛み止めを服用する回数が減少し、最終的には掌蹠膿疱症も見た目に落ち着いてくると痛みの症状もほぼなくなることがわかりました。
掌蹠膿疱症も掌蹠膿疱症性関節炎も、からさわ薬局では漢方での改善が見込める病気として考えて取り組んでいます。
掌蹠膿疱症・皮膚疾患に強い漢方薬局
漢方のご相談は完全予約制です。